やはり、耳鳴りは継続していた。
ただし、それほど大きな耳鳴りでもないし、音の聞こえ方自体はまったく問題なかったので、あまり気にすることもなかった。


最初の受診から1.5ヶ月ぐらいたったときにそれを感じた。


以前に医者に、
「症状に変化があるようだったら、すぐに来てください。」と言われていたが、音の聞こえ方に変化があったのだ。


11月下旬の金曜日の夜、高速道路で女房を隣に乗せて運転をしていた。女房の実家で週末を過ごすことになっていた。

運転をしながらカーステレオで音楽を聞いていると右耳の聞こえ方が、これまでと違うように感じた。左耳からの音を遮ってみるために、左耳を手でふさいでみる。右耳からしか音が入ってこなくなったが、これで明らかになった。

耳の中に異物が入ってでもいるかようなの、音の聞こえ方になっていた。
すべての音がもごもごしている感じ。高音(高周波の音)が聞こえずらく、音の輪郭がはっきりしなかった。


症状が変わったのだった。


「おかしい。これは何かある。」と直感的に感じ、週明けの月曜日に、以前と同じ、近所の総合病院に行った。

聴力のテストをして、問診を受けた。それだけだったが、すぐに入院することになった。
これには、とてもびっくりした。
耳鳴りで入院は予想していなかった。
後にインターネットでそのときの診断結果を確認して理由が分かった。

そのときの症状から、この時点では「突発性難聴」の疑いありと診断されたのだった。


突発性難聴は、症状が出てから、極力はやく治療すると、回復する確率を高めるらしい。特に、症状が出てから1週間以内であれば、かなりの確率でほぼ元通りに回復するらしい。なので、医者もすぐに治療を開始したいと考えたのだと思う。


続く...